2013/ 4/ 1

2013年度入学式を挙行

4月1日(月)、明徳学園ホールにおいて2013年度入学式を挙行いたしました。

各地から届いた桜の便りの中、保護者や教職員に見守られ新たな出発の日を迎えた新入生一同。岩田年浩学長の式辞に続き松本学昭理事長からの祝辞を受け、新入生代表の菅野沙代さんは「本学学生としての誇りを持ち、また一つ一つの行動に責任を持ち、自立した学生生活を送る。」と宣誓しました。

入学式後、早速オリエンテーション期間となり本学での学生生活が始まりました。新しい環境の中、目標に向かい精一杯取り組む新入生を教職員一同支援していきます。

以下は入学式にて岩田年浩学長が話された式辞の内容です。

新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。

新入生の保護者の皆さま、これまで育ててこられたお子様のご入学おめでとうございます。

ご来賓の皆さま、ご多端のところ、今日の良き日に駆けつけてくださり、衷心より有りがたく厚くお礼を申し上げます。

さて、この地京都は今では観光の街のように思われていますが、文化、芸術、技術と経済の町の伝統を引いております。今日でも、日本の文化財の四割はここに集積しておりますし、京セラ、ワコール、オムロン、村田製作所、堀場製作所など名だたる企業が繁栄し本社機能をここにおいております。他の府県の企業が東京に本社を移転する中で極めて独自性を発揮しております。このいきさつは日蓮宗の発展が切り開いたものでありました。

江戸時代の初期に、日蓮宗の熱心な信者だった本阿弥光悦は京都の北西部の鷹峯の地に徳川家康から東京ドームの六倍の地を与えられ、そこに芸術家とともに様々な技術者を集め、経済的にも大繁栄の地を築きました。まさに、積極的に事態を打開しようとする日蓮大上人の教えを実践したのです。そして、これが京の市中に広がったのであります。ここにあります、猿の置物はその本阿弥光悦の流れをくむ尾形乾山の作で、国の重要文化財です。今日までのこの誇るべき京都の礎について知ってください。

みなさん、この京都経済短期大学は、就職率と四年制大学への編入率が日本の短期大学の中でも特筆すべき成果を残しております。皆さんの先輩は教員と職員の指導の中での努力によって、立派な成果を残してきました。教える者と教えられる者の関係は楽しいものでなければなりませんが、何がしかの厳しさが欠かせません。もったいないことに、就職や編入で浪人する人がわずかにいます。個人の特徴を引きだし伸ばす指導に順応されることが是非とも必要です。

皆さんの能力はまだ30%も生かされていません。目に余る偏差値教育のために、偏差値の高い人に引け目を感じる人がよくいますが、それは18歳時の受験能力が高かったまでのことです。ともすれば、自分の特徴が分からなかったり、進路を巧くするコツにばかり関心の向く人がいますが、指導に従い、自分で情報を集め、あきらめずに突き進むことが大切です。二年後の卒業の時に自分の人生で燃えた時期だったなと実感できるようにしてください。私たちは極力サポートします。

新入生のみなさん、本学の二回生の人たちは、よく挨拶をします。この本学の良さは多くの新聞でも最近報道されています。企業社会では、「挨拶は先手必勝」と言われます。「おはようございます」「こんにちは」「有難うございます」「この間は失礼しました」この当たり前の言葉を言うのに慣れていない人もいると思いますが、挨拶をちゃんとしましょう。いろんな特徴や能力のある人でも、挨拶が出来なければ相手によくない気分を与えます。そして、友達言葉でない正しい日本語も使いましょう。挨拶はされた相手にとっても嫌な気分にはなりません。大変、気持ちのいいことです。始めてみましょう。

世の中には、現状や自分のいきさつに文句ばかり言い、人の欠点をさがし、批判だけを生きがいにする情けない人もいます。そういう人は幸せなんて手に入らない遠いところにあると思い込んでいます。幸せを掴む人たちは、日常の小さな努力を積んで幸せを育てる生き方をしているのです。 皆さん若いですから、人を好きになることもあるでしょう。性の問題は生命の生の問題だということを忘れないで、大切な今の時期の人生を破滅させないようにしましょう。少しの注意や心がけで人生は大きな間違いを避け、諸君の人生を成功に導きます。

私も本学を発展させる使命を受けて昨年度から学長に就任しました。力を合わせて邁進しましょう。

これをもって、入学式の式辞と致します。今日の良き日、誠におめでとうございます。

2013年4月1日

京都経済短期大学学長 岩田年浩